婚活の「折り合い」と「妥協」。お相手に求める条件の境界線はどこ?

「ブライダルピース大和」代表 カウンセラー: 飯塚 千栄子

From:カウンセラー 飯塚 千栄子

 

ちょっと待ってください!

 

あなたのそのマッチングは「折り合い」の成果ですか? それとも「妥協」の産物ですか?

 

結婚相談カウンセラーとして20年の経験から申し上げると、お相手条件の「折り合い」は賢い判断になることが多いです。出会いのチャンスが広がりますし、そもそも出会えなければ始まりませんので。

でも絶対に「妥協」だけはいけません。あなたの大切なお相手を選ぶのに安易な判断はしないでください。

これからの結婚生活の中で必ず後悔することになりますよ。

「折り合い」と「妥協」の違い

そもそも「折り合い」と「妥協」の違いは何なのでしょうか?

 

三省堂の『新明解・国語辞典』によると、

折り合い(をつける)

対立している者が譲り合って、妥協する

 

妥協(する)

両方の意見が対立している場合、互いに折れ合って穏やかに話をまとめること

(広義では、相手の権力などに屈して、いいかげんな所で自分の主張をごまかすことを指す)

 

もともと同じような意味をあらわす言葉ではあるものの、世間では「妥協」のほうが悪く捉えられることが多いようですね。

 

では、この記事でも

折り合い・・・お互い譲り合って良い結果を求めること

妥協する・・・相手に屈して自分の希望を曲げること

この前提でお話を進めたいと思います。

 

婚活の「折り合い」と「妥協」の境界線

さすがに今の時代、結婚相手は3高(高身長・高学歴・高収入)じゃなきゃイヤ、なんて人は少なくなりました。

 

そこまでは求めないにしても、幸せな結婚生活を想像するとあれやこれやと希望は出てきますよね。ごく自然なことです。だって、お相手とは生涯寄り添うのですから。

そのときにはっきりさせておきたいのが、あなたはお相手に何を求めて、何を求めないか。求めるとしたらどの程度まで求めるのか。それは絶対に譲れないのか、それとも状況しだいでは多少譲ってもいいものなのか。

これらをあらかじめ決めておくことで、ご縁のないお相手にあなたの貴重な時間をムダにしないで済みます。婚活の時間を節約できるって、ものすごく大きなことです。

 

出会いのチャンスを広げるためにポジティブな「折り合い」はOK。でも将来的に自分に負荷のかかる「妥協」はNGです。

 

では婚活を成功させるには、何に折り合いをつけて、何に妥協しないほうがいいのか。

実際に良縁に巡り合えた人たちに共通する項目をご紹介します。よかったら、あなたのお相手選びの参考にしてください。

 

ポジティブな「折り合い」3つ

年齢

お相手の年齢条件は多少幅を持たせたほうが出会いの確率は上がります。

もしあなたのストライクゾーンが30歳~40歳だとすれば、25歳~45歳に広げておくと前後5歳のチャンスが生まれます。例えば28~29歳や41歳~42歳のような、今までのストライクゾーンでは見逃していた良縁をつかまえることができます。これがけっこう大きかったりします。

実際にお会いしてみると年齢よりもずっと若く見えたり、反対にずっと大人っぽく見えたり、好印象な場合がありますからね。(もちろん反対のケースもありますが、、)

絶対にダメ! というのでなければ年齢は多少ゆるやかに考えてもいいと思います。

 

年収

高収入とまでは言わなくても、経済的な安心はほしいですよね。

お気持ちはよくわかります。

とはいっても、終身雇用が保障されない今の時代、”今” の年収にこだわりすぎるのはちょっと危険かもしれません。

願わくば、末永く幸せな結婚生活です。

お相手の職業人としての力、たとえば資格を持っている、手に職がある、将来性がある、経験が豊富など、総合的な判断されたほうが正解です。

 

同居

ご両親など親族と同居しないことを条件にする人も少なくないのですが、じっくり考えたほうがいいところです。

家族のあり方や世の中の状況は目まぐるしく変化しています。5年先、10年先など、あなたやお相手は今とまったく違う環境に置かれているかもしれませんし、そのときの考え方だって変わっている可能性も高いです。

同居は絶対イヤだったのに、ご両親が子どもの面倒を見てくれるので助かっているとか、仕事を辞めずにすんだとか。最近はそんな話をよく耳にするようになりました。

デリケートな問題なのでしっかり考えておく必要があります。でも、そこにこだわりすぎて良縁を逃すのはもったいない、そう思うのです。

 

たった1つの「妥協」NG

さあ次は絶対に妥協してはいけないところ。多くの婚活成功者が口を揃えておっしゃるのがお互いの価値観です。

 

価値観

言うまでもなく、いっしょに生活する上でお互いの価値観は大事なポイントです。

誤解しないでくださいね。

必ずしもお互いが同じ価値観である必要はありません。

 

例えば、同じ価値観に代表されるのは、

● 食べ物の好みが同じ

● 好きな音楽が同じ

● 笑いのツボが同じ

このあたりでしょうか?

確かにお相手との価値観が同じであれば話も合うし、仲良く暮らしていけますよね。そう考えれば、お互いが同じ価値観を持つというのは大事なことかもしれません。

 

でもなかには、違う価値観をお互いに尊重し合うご夫婦もいらっしゃいます。

● 食べ物の好みが違う → 自分の知らなかった食べ物の発見

● 好きな音楽が違う → 自分の知らなかった音楽の発見

● 笑いのツボが違う → 自分の知らなかったお笑いの発見

 

「こんな考え方もあるんだ! 自分一人では気づかなかったよ」

違う価値観を共有することで、視野を広げたり、お互いを高め合う。

そんな関係も素敵ですよね。

 

私が思うに、大切なのはお互いの価値観を理解するということではないでしょうか。

 

「折り合い」と「妥協」NGが決まったら次にすること

「折り合い」と「妥協」NGがはっきりすれば、あとは素敵なご縁に巡り合うまで、できるだけ多くのお相手情報を受け取り、できるだけ多くの方にお会いするだけです。

結局のところ、会ってみなければわかりませんからね。

1回のお見合いで理想のお相手にすぐに出会える、そんなふうに期待しすぎてはいけません。人と人とのご縁は、そう簡単なものではありませんので。もちろん、スピード婚されて幸せな結婚生活を送られている、うらやましい方もいらっしゃいますが。

 

一度お会いしてご縁を感じなければ次に行きましょう。

できるだけ多くの方にお会いしたほうが良縁の確率は上がりますし、”場” に慣れることでお相手を見る目も養われます。

 

モヤモヤした気持ちや心配事があったら信頼できるカウンセラーに全部吐き出してしまいましょう。デリケートな悩みを打ち明けるのに、友人や知人よりも客観的なアドバイスをしてくれるカウンセラーのほうがいい思います。

 

まとめ

「そして二人はステキな結婚式を挙げました。めでたし、めでたし」

 

私があなたに願っているのはそれだけではありません。

「そして二人は結婚し、生涯幸せに暮らしました。めでたし、めでたし」です。

 

それにはあなたの「折り合い」と「妥協」NGのポイントをはっきりさせておくことをお勧めします。

 

私のアドバイスであなたの人生がもっとよくなるのであればこんなにうれしいことはありません。

 

――飯塚 千栄子